2010年4月29日に Pacemaker-1.0.11 がリリースされました!

開発者AndrewからのPacemaker-1.0.11リリースアナウンスはこちらです。

これはバグ修正リリースです。主なバグ修正点として以下のような修正がされています(私の主観で抜粋・並べ替えさせてもらいました)。

  • crmd: Bug lf#2528 - Introduce a slight delay when creating a transition to allow attrd time to perform its updates 属性値更新時の待ち時間を設定するための設定パラメタ(crmd-transition-delay)が追加されました。このパラメタを適切に設定することにより、以下のような不具合を回避することができるようになります。 

    • pingd/ping RAなどを利用している場合、クラスタ起動直後にリソースが設定意図と異なるノードで起動してしまうことがある。(bugzilla lf#2528)

    • migration-threshold で設定した値よりも余分な回数リソースの再起動が実行されてしまうことがある。(bugzilla lf#2520)

  • Tools: Prevent crm_resource commands from being lost due to the use of cib_scope_local crm_resource コマンドを連続で実行すると、リソース移動などの処理が実行されないことがある。

  • crmd: Update failcount for failed promote and demote operations MasterSlave リソースにおいて、promote 処理に失敗したときにフェイルオーバできず、同じノードで stop → start → promote 失敗の処理が繰り返されてしまう。

  • crmd: All pending operations should be recorded, even recurring ones with high start delays monitorのstart-delayを5分以上に設定すると、リソースが停止してもmonitor処理が停止しない。

  • crmd: Bug lf#2559 - Fail actions that were scheduled for a failed/fenced node リソースのstart処理途中で対向ノードとの通信が途絶した場合、不要なタイムアウト待ちが発生しフェイルオーバに余分な時間がかかることがある。

これ以外の完全な修正点のリストはPacemaker-1.0.11リリースアナウンスを参照してください。

リリースアナウンスの本文にもあるように、今回のリリースにおいてもLinux-HA Japan コミュニティからもリリースに協力しています。

Thanks once again to the efforts of Keisuke MORI and NTT,
the latest bug fixes have been back-ported from 1.1

なお、Linux-HA Japanコミュニティで提供するリポジトリパッケージもこれに追随してバージョンアップする予定です。 6月一杯くらいを目処にしていますので、どうぞお楽しみに!