pm_extra_tools パッケージは Pacemaker-2系用の追加ツールをパッケージしたものです。 RHEL 8 High Availability Add-On(以下 HA Add-On) / Rocky Linux 8 に同梱されている Pacemaker-2 系と組み合わせて利用します。


1. リリースノート

pm_extra_tools-1.4-1 をリリースしました(2022/10/05)。

本リリースはマイナーアップデートリリースです。具体的な修正内容は 「変更履歴」 を参照してください。

従来 Linux-HA Japan コミュニティでは、Pacemaker-1.1系リポジトリパッケージという形でPacemaker本体も全て含めたパッケージのリリースを行ってきましたが、Pacemaker-2.0系以降では追加ツール類のみをパッケージしリリースを行っています。詳細は 「参考情報」 の OSC2020 Tokyo/Spring セミナー資料 Linux-HA Japan プロジェクトのこれまでとこれから を参照してください。


2. ダウンロード

pm_extra_tools パッケージは以下のページよりダウンロードできます。


3. 使い方

pm_extra_tools を利用するには、あらかじめ Pacemaker をインストールする必要があります。Pacemaker のインストール方法は 「参考情報」 の項などを参照してください。

pm_extra_tools に含まれるツールとその使い方については以下のリンク先を参照してください。


4. 変更履歴

  • pm_extra_tools-1.4-1

    • pm_pcsgen:

      • pcs とのバージョン互換性を改善しました。

      • これにより pm_extra_tools-1.3 の pm_pcsgen が RHEL 8.3 HA Add-On 以前との組み合わせで動作しない事象が解消されます。

    • pgsql(PostgreSQL管理用のリソースエージェント):

      • 開発コミュニティの最新の修正に追随し、メタデータにRAのバージョン情報を追加しました。

      • なお、この変更は OCF の仕様に準拠するためのものであり、リソースの設定および動作には影響ありません。

  • pm_extra_tools-1.3-1

    • pm_pcsgen:

      • pcs のバージョンアップに伴い、Clone と Promotable リソースの ID の制約(-clone固定)を廃止しました。

        • RHEL 8.4 HA Add-On 以降との組み合わせで、Primitive や Group リソースと同様に任意の ID が設定可能になります。
      • fence_kdump(STONITHリソース)の設定例から、不要なパラメータを削除しました。変更による動作への影響はありません。

        • 変更前: pcmk_reboot_action , pcmk_host_list パラメータ設定あり

        • 変更後: pcmk_reboot_action , pcmk_host_list パラメータ設定なし

    • pgsql(PostgreSQL管理用のリソースエージェント):

      • 開発コミュニティの最新の修正に追随し、PostgreSQL とのバージョン互換性が改善されました。

      • これにより PostgreSQL 12以降との組み合わせで check_wal_receiver オプションが正しく動作しない事象が解消されます。

  • pm_extra_tools-1.2-1

    • pm_pcsgen:

      • pm_pcsgenが出力する pcs コマンドの一部が将来廃止予定となったため、推奨コマンドに置き換えました。

        • 変更前: pcs resource defaults , pcs resource op defaults

        • 変更後: pcs resource defaults update , pcs resource op defaults update

      • サンプル・パラメータシートのインターコネクトLAN故障時の相撃ち防止設定例を、新しい Pacemaker のオプション priority-fencing-delay を利用する方式に変更しました。

        • 変更前: STONITHリソースの delay 属性による設定

        • 変更後: priority-fencing-delay オプションおよびサービスリソースの priority 属性設定

        • priority-fencing-delay の利用により、常にサービスリソースが稼働しているノードを優先してサービス継続を行うことが可能になります。

        • priority-fencing-delay オプションは RHEL 8.3 HA Add-On 以降の Pacemaker で利用可能です。

  • pm_extra_tools-1.1-1

    • pgsql(PostgreSQL管理用のリソースエージェント):

      • 開発コミュニティの最新の修正に追随し、Pacemakerとのバージョン互換性が改善されました。

      • これにより RHEL 8.2 HA Add-On との組み合わせでレプリケーション機能(PG-REX構成)が正しく動作しない事象が解消されます。

  • pm_extra_tools-1.0-1

    • 初版リリース

5. 参考情報

以上。